特集:EP


特集:EP

Special Feature on EP

山田 大樹 Hiroki YAMADA(EP主査/本号特集担当)

Hiroki Yamada - EP特集

今号の特集では、若手専門家(EP)常置委員会が、EPメンバーからの寄稿を通じて、近年の国内における活動を紹介します。

EPとは、Emerging Professionalsの略称です。Emergingには「発展していく」「成長していく」、または「新進気鋭の」という意味があり、文化遺産分野において、今後の成長と活躍が期待される専門家たちを指します。

2017年、ICOMOSは次世代を担う人材を育成するため、若手専門家(EP)を積極的に登用していく方針を打ち出しました。現在では、ICOMOS内にEP作業部会が設置され、各国委員会から選出されたEP代表者によって運営されています。また、各国際学術委員会(ISC)においても、若手の参画を促進するため、EPを連絡係として加えることが推奨されています。このように、現在では世界各地のEPが相互につながることのできる国際的なネットワークが構築されています。

日本のEP作業部会は、日本イコモス国内委員会独自の仕組みとして、常置委員会の一つに位置付けられています。EP(若手専門家)常置委員会は、EPメンバー、新規入会員、さらには学生会員に対して、ICOMOSでの活動への参加を促すプラットフォームとしての役割を担っています。

文化遺産分野では、遺産に関心を持っていても、大学までの教育機関において専門的な教育を受ける機会が限られていることも事実です。こうした状況の中で、遺産保全の専門家としてのキャリアパスや、実際の実務活動を知る接点として、EPが学生会員の成長機会を創出するうえで大きな役割を果たすことが期待されています。

本特集が、ICOMOS会員の皆さまにEPへの関心をお寄せいただき、ICOMOSの活動へ一歩を踏み入れていただく契機となることを願っています。また、EPとコラボレーションしてくださる機関・団体が、今後さらに広がっていくことを期待しています。