2026年度 EP現地見学会報告 −立山砂防−


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2026年度 EP現地見学会報告 −立山砂防−

Report on the 2026 ICOMOS Japan Emerging Professionals (EP) Field Visit to Tateyama Sabo

山田 大樹 Hiroki YAMADA(EP主査)

サムネイル
白岩砂防堰堤にて。写真ポーズは「Sabo」の「S」

日本ICOMOS国内委員会若手専門家(EP)常置委員会は、学生会員を含むEPメンバーを中心に、世代や専門分野を超えて実際の遺産を訪れ、対面で議論する機会として、現地見学会を開催しています。

2026年度は、8月20日(木)・21日(金)の2日間、富山県観光推進局観光資源活用室世界遺産・ふるさと教育推進課および国土交通省北陸地方整備局立山砂防事務所(以下、立山砂防事務所)の協力を得て、世界文化遺産登録を目指す「立山砂防」を訪れました。20日は、立山カルデラ内外の砂防施設等を見学し、21日は富山県防災危機管理センターにおいて、立山砂防の保全と継承、世界遺産登録に向けた取組や課題について意見交換を行いました。

砂防施設の見学に際しては、立山砂防事務所の小竹所長にご同行いただき、各施設の役割や技術、維持管理の実情について詳しくご解説いただきました。また、翌日の意見交換会では、関係者の皆様との議論を通じて立山砂防への理解を深めるとともに、防災機能を維持しながら文化財として保存・継承していくうえでの課題や、世界文化遺産登録に向けた今後の取組について、ともに考えることができました。

表1 立山砂防見学スケジュール

表2 意見交換会スケジュール

本見学会には、両日を通じて14名が参加しました。このうち12名がEPメンバーで、さらにそのうち3名は学生会員でした。

本号では、この二日間に参加した3名による報告を掲載します。変動し続ける自然に対応する「水系一貫」の防災システム、現役の防災施設を文化遺産として守り継ぐ難しさ、さらに技術や思想を含む「生きている遺産」としての価値など、三つの報告は立山砂防をそれぞれ異なる角度から捉えています。立山砂防の現状と課題、そして将来像を考える手がかりとして、ぜひご一読ください。

最後に、本見学会の実施にあたり、多岐にわたる調整にご尽力いただいた富山県の皆様をはじめ、現地見学にご協力いただいた立山砂防事務所および立山カルデラ砂防博物館の皆様に、厚く御礼申し上げます。

(帝京大学文化財研究所)